健康経営研究会

imagineの時代

imagineの時代

「想像」することが、以前に増して必要な時代

ジョン・レノンの「imagine」をご存じですか。
imagine、想像すること。
imagineの中にこんな歌詞があります。
imagine all the people sharing all the world You
想像してごらんよ、人々が世界を分かち合ってる
(imagine歌詞一部引用)

人々が世界を分かち合う時代・・・。 これからは、そんな時代になるように思います。 「想像」することが、以前に増して必要な時代になると考えています。 新型コロナウィルス感染症によって世界中の人の意識が180度変わったように思います。 新型コロナウィルス感染症の対策は重要ですが、一方で人の生き方を考える良いチャンスになったように感じています。

「IKIGAI」をもう一度考えてみる

「IKIGAI」をもう一度考えてみるタイミングなのかもしれません。 「生き甲斐」をアルファベットで書いたのは、「IKIGAI」という言葉が世界の共通語として使われているからです。 日本でも、脳科学者の茂木健一郎さんが「IKIGAI」という本を書いています。

健康経営も、2004年の第一回の健康経営フォーラムの時に、 「これからは、コストで考える健康管理から資本で考える健康経営の時代になります」 というメッセージを発表しました。 言い換えれば「これからは、人資本の時代」になるというメッセージです。

「IKIGAI」という人生のテーマも、健康経営の目的に通じるものだと思います。 2004年に健康経営を発表してから16年の歳月が流れていきましたが、まだ健康経営の本質といったことは浸透していないように感じています。

健康経営は企業戦略ですから、それぞれの会社に合った「わが社の健康経営」を考えて頂くことが最も大切なことです。 日本には大小合わせて法人が約380万社ありますから、380万とおりの健康経営があるはずです。 「わが社の健康経営」を考える場合、最も大事なことは、会社それぞれが持っている個性をどう人資本をベースにした健康経営戦略に反映させるかということです。

これまでのフォーラムやワークショップなどで健康経営のことをお話してきましたが、「人資本」ということを論じる機会が少なかったように感じています。 imagineの時代と題してみたのは、皆さんに「想像」していただきたいと思ったからです。 「想像」して、自分の会社、自分自身にとっての健康経営を考えていただきたいと思ったからです。 ジョン・レノンは、平和を愛する人でしたが、imagineの歌詞でも「みんなで考えてみよう」というメッセージを投げかけています。 コロナ後の社会は、「人の存在」ということを考える時代になると考えています。

地域との共生

いま、世界で始まっていることがあります。 それは、人と人との関係性をもっと考え、人と人との関係性から生まれるコミュニティの力を考えるということです。 多くの人が利他的な視点でモノゴトを考えるようになってきましたし、人と人とが協力・協働することで新しいものが生まれてきています。 「健康経営」の本質は、「人資本」だということは繰り返しお伝えしていますが、まさにこの時代、健康経営という戦略が役に立つ時代だと考えています。 最近の健康経営の取り組みを現場で見ていると、地域との共生を積極的に行っている会社が増えています。

この考え方は、
 自社の人資源×地域の資源=自社および地域の資本
資源を資本に変換するという考え方で組み立てられています。

自社資源だけでは限りあるものですから、地域資源と連携して資本化することで、自社にとっても大きな資本を生むことができています。 まさに、コミュニティの力が健康経営資本として活かされています。 これは、SDGsの17番目のテーマである「パートナーシップで目標を達成しよう」ということとも一致した考え方です。

バックキャスティング型で

自社の健康経営をもっと「想像」してみませんか。 成功事例などを参考にする、フォアキャスティング型の考えではなく、自社独自で未来カタチを考えたバックキャスティング型で健康経営を考えてみてください。 imagine、、、もっと「想像」してみましょう。