理事雑感

各理事の活動の状況や健康経営についての考えを披露。

201015FEB

健康投資

2010年02月15日(月) 理事 岡田邦夫

私たちは自分自身の健康を維持向上させるために何に投資すればよいのでしょうか。 現在ではなく、将来の健康という未知数的なかつ漠然としたものに投資する価値があるのでしょうか。熱がある、頭が痛いなどの症状があれば、安静にする、薬をのむ、といった行動をとることになります。つまり、時間と薬を購入(投資)することになるのです。 これは現在の健康の悪化を予防し、将来の健康状態をよりよいものにするための投資でもあります。つまりlow risk high returnの投資を潜在的に考えているのでしょう。 個人個人が自分の健康状況を把握して、何に投資すればさらに良好な健康が得られるのかを的確に判断することは難しいといえますが、健康診断や保健指導、健康相談、専門書や社会的資源などを活用することで効果的な健康づくりに正鵠を射る可能性が高くなります。健康投資は、可能性という確実性のないものに対する投資なのです。 しかし、一方では投資しなければ期待する効果が得られないことも事実でしょう。

さて、企業における健康づくりについても同じことがいえます。 職場の生産性や創造力はそこで働いている人たちが産み出されるものであって、職場というところからは生産されることはありません。もちろん快適な職場にすることで働いている人たちのパワーをアップすることは可能です。一人ひとりの能力を最大限に引き出すことが管理監督者の管理能力であり、また、経営トップの重要な経営管理の一つでもあります。 企業環境の厳しさが増大しつつある現代社会において、企業が存続するための条件として、経営者も含めて働く人の健康がますます重要になってきます。 社会環境を乗り切るためのメンタルタフネスは、単にストレスに強いだけでは得られません。心身一如はすなわち、生活習慣病対策も必要であることを示しています。 すばらしい環境や良好な人間関係が働く人を育ててくれます。 「健康」は、いまや個人を対象とした臨床医学的な領域から、社会心理学・社会経済学的な領域に拡大し続けています。疾病になれば進歩した医学の恩恵を受けることになりますが、現代社会は疾病にならないような仕組みを求めているのです。 生命に経済的価値をつけることはできませんが、健康には経済的価値を考えざるを得ない状況になっているのです。 多種多様な視点から現代人の健康を考えなければならないと時代の流れが要求しているようです。経営者は、そこで働く人の生命と健康を守る社会的な役割を担っているといっても言い過ぎではないでしょう。